2018年12月10日 3:13 PM

本日は師について話したいと思います。

私達が人生において師を持つということを考えてみましょう。
独学で成功する人は極めて稀で成功者の殆どは師を持っています。

若年の頃は学校や塾の先生に指導され、また家庭にあってはお坊さんや神父・牧師などに
接する機会があった人が多いかと思います。
社会人になると先輩上司がそこに現れます。
しかし学校の先生は選べませんし、会社に入っても上司を選べませんし、そもそも親は
選べません。
つまり余程選択の幅が広がらない限り、何かの定めにより指導者が決まっているのです。
結果的に良い上司に恵まれる方と、そうでない方では随分と差がつきます。
場合によっては、その人にとっての人生に大きな狂いが生じることもあります。

しかし我々は良きにつけ悪しきにつけ先人達‐歴史もそうですし
現在進行形でもそうですが、指導者・先輩達の影響を受けて成長しています。
自分一人で成長していると思ったら大間違いです。そんなことは有り得ません。
フィギュアスケートで優勝した16歳の紀平梨花さんでもコーチはいるし家族もいる。
その上で彼女は厳しい練習と自己コントロールをし精神力をもってあれだけのことを
成し遂げたのです。そしてそれは凄まじい努力故です。
天才とか天性と言われていますが、どれだけの人が天性の才能を持っていても
成功しなかったか。
例えば14歳でオリンピックで優勝した水泳の岩崎さんは、
未だにその時の記録を破れずにいます。

師を持つということは、与えられる場合と探す場合に分けられます。
与えられる人は幸せです。それが本当の意味での師であれば、ですが。
殆どの人は与えられることはないでしょう。
強制的に割り当てられた師は大抵大した師ではありません。
そうすると私達は師を探さなくてはなりません。
師とは自らの目標や自らの将来のあるべき姿に役に立つ、
或いはそれを支援してくれる人です。
人間は弱いものですから自分一人で物事を遂行することは出来ません。
幾らPDCAといって計画を立てても大抵は挫折します。
それはチェックしてくれる人がいない、或いは叱ったり注意してくれる人が
いないからです。
その役割を果たしてくれるのが師なのです。

師を持つことでその人の人間力が非常に向上していくように思います。
師は単なる先輩や上司とは違います。先輩は年が上なだけですし
課長は課長であるだけです。
そうではなく、自分が求めていることを本当に指導・助言・支援をし、
指導とまではいかなくともせめて支援はしてくれる存在が師です。

社会は利害関係で集まっている組織が殆どです。
大人になれば関係するのは殆どが利害関係で集まっている組織でしょう。
その他はボランティア組織です。
利害関係で集まった組織には嫌なことも多々あります。

大切なことは自分がこういう風な人になりたいという人が社内にいるか。
或いは部内にいるか。或いは社外にいるか。はたまた歴史上にいるかということです。
探せばどこかにいる筈です。いないと言う人は向上する意志がないということであり、
私はそういう人を論ずる気はありません。

モデルになる人、即ち師についてその人のかたち‐どんなタイプの人で
どんな生活をしていてどんな本を読み、どんな暮らしをしていて
どのようなことをしているかといった目に見えるものを盗むのです。
それを身につける為に日夜繰り返し真似をして、いつしかそれが
自分に合った形になっていくことが重要ではないかと私は思うのです。

ところで今月は師走です。
それぞれの師‐先生が走り回るという意味ですが、
平仮名の「し」は終わりを意味します。
仕事や四季や年の総仕上げを指しており、つまり12月は年の終わりという意味のみならず
あらゆる意味での終わりでもあるのです。
日本は3月決算が殆どですが、欧米なら12月が決算期です。
12月は年が改まる前に一度過去をクリアしようという月になっているため忙しいのです。

何かと忙しい師走ですが一度ここでじっくりと考えてみて頂きたいのです。
来年を迎えるにあたり自分なりの計画表を作成し
細かなリストを作って実行時期を明記して…という作業をするのです。
ただ年賀状を書いて終わり、など凡人のすることです。
優れた人間は次に向かって確実な計画を立案しています。
これだけのことで人生は激変するのです。

能力や才能は生まれもったものですから言っても仕方ありません。
しかし人はそれぞれ確実に努力することが出来ます。
先ずは計画を立てましょう。その計画には大小は関係ありません。
大会社の社長が偉い訳ではないし、金持ちが偉い訳でもない。
自分との勝負を避けては人生は向上しません。

来年が皆様にとって素晴らしい年になるよう、
この師走を有意義に使って頂きたいと思います。

民主主義

2018年11月12日 3:28 PM

本日は民主主義について話したいと思います。
民主主義とはデモクラシーを訳したものです。

デモクラシーの語源は古代ギリシアのデーモクラティアーで人民や民衆、大衆を意味する
デーモスと権力や支配を意味するクラトスをいう言葉と組み合わせたものです。
これには人民権力、民衆支配、国民主権などの意味があり、分かり易く言えば
人民の為の政治ということになります。
この言葉は専制君主による政治との対比で使用されました。
初期の古代ギリシアは、エジプトなどもそうですが、一部の支配者が国を支配しており
民衆は馬鹿だと思われていたのです。
民衆が力を持ち民衆が議員を選び議会を開き議会で政策を論じて国の方向を決めて行く。
これが民主主義であり起源は古代ギリシアです。

日本には大正デモクラシーと呼ばれる時代があります。
第一次世界大戦が勃発していた時代です。
余談ですが今パリでは第一次世界大戦終結100年の式典が行われており多くの首脳が
参加しています。

第一次世界大戦はドイツ・オーストリアという巨大な帝国主義国家にフランスやロシア、
イギリスの連合国が対抗した戦争です。
最初はドイツ・オーストリアが優勢でしたがアメリカの参戦により連合国側が勝利しました。
この戦争では毒ガスや細菌兵器などが使用され、死亡者数の最も多い戦争の一つです。
それを踏まえて民主国家が樹立されたのですが、アメリカが国際連盟を脱退し世界は
第二次世界大戦への道を歩むことになります。
第二次世界大戦を主導したのがファシズム-イタリアのファシスト党とドイツのナチス、
そして日本の東條内閣。この3ヶ国が同盟し第二次世界大戦が起こります。

現在は我々は選挙によって議員を選び彼らに国会を運営してもらう議会制民主主義を
採用しています。
アメリカでも大統領は代議員を選んで決める間接選挙です。
直接大統領制はブラジル等が採用しています。

昨今トランプ大統領を筆頭に自国第一主義勢力が台頭しています。
共産主義国家のロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席も自国第一主義でしょう。
先般ブラジルもトランプ2世と呼ばれるボルソナロ氏が当選しました。
トランプ大統領は保護主義を訴えています。

自国第一主義-自分の国さえよければ良いという潮流が世界中に蔓延しています。
これは嘗て世界が戦争へと突き進んだ時の空気に近いのではないかと感じます。

これに抵抗していたのが嘗てはオバマ元大統領でありドイツのメルケル首相であり
フランスのマクロン大統領です。
彼等はどちらかと言えば人道主義で人民のことを考え世界平和を希求し環境問題や
移民も含め、穏健な政策をとっています。
それがここにきて窮地に立たされています。
欧州ではイギリスのEU離脱が決まっています。
イギリスはEUに大金を払って何も得していない。イギリス国民は偉大であるから
自国でやろうというのですが、それにより非常に混乱が起こっています。
イギリスのEU離脱を支持したのはトランプ氏です。
ここにきてメルケル氏も党首を解任され名ばかりの首相となりました。
マクロン氏もフランスでは全く人気がありません。

オバマ氏は素晴らしい人物ですが人道主義者は理想主義者でもあります。
ドイツのメルケル氏が批判されているのは移民政策が主な理由です。
アフリカからどんどん移民が来るのを無条件に受け入れておりそれに国民が不満を募らせて
いるのです。

イギリスは移民を断固拒否しています。
アメリカも約7,000人の中南米の移民がメキシコを経由しアメリカへの入国を
希望していますが、アメリカでは軍が壁を築いて入国に反対しています。
アメリカは元々移民の国で移民で成功した国ですが不法な移民は要らないといっています。

その様な世界情勢の中で日本は右往左往しています。
日本はのスタンスは、日本は貿易国家ですから、皆で仲良くやろうということです。
単一民族国家ですから移民は受け入れません。
人手不足を理由に技能者が来ても良いとは言っていますが。
また日本の場合は右か左かも良く分かりません。アメリカの言いなり国家だと言われて
いますがこれが一番当っているかも知れません。
これはアメリカ軍が駐留している故です。
日本は軍を持っておらずアメリカの権力の下にありますから言いなりにならざるを得ません。
では独立すれば良いと言う人もいるでしょうがそれも難しい話です。
実際に軍備拡張は難しいでしょう。

日本の置かれている立場は経済問題に絞って言えば保護主義貿易反対です。
自由貿易で一緒にやろうと言うのが日本の立場です。
これにアメリカはノーと言っている訳ですが。

軍事的な観点からするとどこが日本の敵なのでしょう。
それは今は北朝鮮でしょう。
日本は北朝鮮に対する迎撃ミサイルをアメリカから買います。
北朝鮮からミサイルが飛んで来ればイージス艦で迎撃するとしていますが、
これが4,000億円です。
4,000億円とは例えば保育園の待機児童問題が一気に解決する金額です。
本当にそれにそれだけの金額を払う価値があるのか。他に方法は無いのか。
そういう話にはならないのが現状です。
野党もだらしがない。小さなことをつついて責めるのではなくもっと骨太のことを
やった方が良いと私は思います。

しかし政治とは分かり易いものが好まれます。
小泉内閣の時に郵政民営化で民衆が沸き立ったことを覚えているでしょうか。
民衆は時に愚かなものです。
民衆は愚かだから賢い人がやった方が良くなると言う考え方もある程です。

この様に日本では民主政治が定着していますが中々上手く行っていないのが現状です。
経済についても来年消費税が上がりますがそろそろ景気は悪くなるでしょう。
来年消費税を2%上げたら完全に失速するのではないかと言われています。
難問山積です。

基本的に私達は政治家に裏切られ続けています。
政治家は選挙の時は有権者に対し耳障りの良いことを言っていますが当選してしまえば
党の言いなりです。国会に行けば下らないことばかりやっています。
大統領制度の方が良いと言う意見もありますが、私は何が良くて何が悪いということは
ないと思います。

今年も2か月を切りました。
こうしたことに正解はありませんがじっくり考えてみるのも良いでしょう。
大切なことは自分で何か考えることです。読書も良いですね。
これからの時代を生き抜く為にはマスコミ等にあまり騙されず自分の意見を持つことが
大事だと私は思います。
是非考えるくせをつけて頂きたいと思います。

使命感

2018年10月15日 11:27 AM

本日は使命感について話したいと思います。
使命感とは何かを任された時にそれをやり遂げようとする強い意志のことです。
似た言葉に責任感がありますが、使命感がポジティブな感情-つまり前向きな熱意で
あるのに対し、責任感はどちらかといえばネガティブな感情で義務感を含んでいます。

人は使命感を持つことにより、強く生きて行く原動力を持つことが出来ます。
使命感を持つと自分がやらなければならないことがはっきりする為、
壁にぶつかっても諦めたり落ち込み続けることはありません。

ところで、使命感の「使命」は使者として命ぜられた命令・任務であり、
与えられた重大な任務といえます。
個人であれば、天職という様な意味で使われます。

そこに「感」がつくと任務の遂行という強い感情が籠り、
使命感に燃えるという熱情となるのです。
しかし、人生において使命感に燃える場面はそう簡単には現れません。
ひどく期待されることや天職を認識するいうことはそうあることではありません。

自分の使命、会社の使命、国家の使命など、それぞれのミッションを持つことが
使命感となります。
例えば企業の場合ですと、人に喜ばれる、持続可能な企業、人を大切にする、
地球に優しい、将来的な展望が明るいなど、そういったミッションを持つ企業には
長く関わりたいという思いが強くなります。
個人であれば、仕事に使命感を持つことでスキルが向上します。

使命感は自分で決められることと他者から与えられることに大別されます。
自分で決めるとは、こういう職業に就きたい、自分にはこんな天職がある、
こういう強みがあるといったことで、それを全うしようとする時に人は使命感を持ちます。

しかし組織に入ってしまうと自ら決めることは容易ではなくなります。
自分がどんなに思っていても与えられなければ使命感は醸成されることはなく、
そうなると仕事がつまらない、こんなことやっていてもどうしようもないと、
どちらかといえば後ろ向きになってしまいます。
人間が後ろ向きになった時の姿は全く惨めなもので、これでは仕事が出来る訳がなく、
自分が成長することもありません。

人が成長する時とは苦労することも然ることながら、何か使命を与えられ
それを全うした時です。そしてそこに生き甲斐が現れます。
皆様もそれぞれの人生を振り返って考えると、未だ人生半ばという人も多いでしょうが、
色々思い当たることがあるしょう。

いずれにしろ目的とテーマをはっきりさせることが大切だと私は思います。
自分だけ良ければ良いとか、出世さえすれば良いとか、お金が得られれば良いとか、
そのようなことを言う人がいますが、そこにはテーマ性が全くありません。
目的と手段を混同すると最後は破滅ないし自滅します。

皆様もこの機会にご自身の使命感について考えてみてはいかがでしょうか。
私は使命感に大きいも小さいもないと思います。
世界を考える・国家を考えることは勿論結構なことです。
しかしささやかなことでも良いのです。
例えば人を幸福にするという使命感はとても素晴らしいことです。

使命感がなければ生きている意味がないと私は思います。
私は私なりに使命感を持っておりそれが原動力となり生きています。
使命感のない老人というのはいかがなものかと思うのです。
一方で若くても使命感を持たない人は沢山いるとも感じています。

是非この機会に他者とよく話し合って様々な使命感について考察してみて頂きたい
と思います。

電力

2018年9月10日 2:41 PM

本日は電力について話したいと思います。

北海道胆振東部地震によって停電が続き、コンピューター、エレベータ、冷蔵冷凍庫等が
全て機能不全になり多大な被害が出ました。農業や酪農、漁業についても物凄い被害です。

東日本大震災の際は津波によって福島の原発の電力が遮断しました。
電力が遮断しなければ決してあの様な事態にはならなかった訳ですからあの事故は多大なる
過失があったと言えます。

電力は様々なものから作られています。
まず電力の消費量が多い国ですが1位は中国、2位はアメリカ、3位は日本、4位はロシア、
5位インドと、押し並べて人口が多い国が電力を使用しています。
日本は人口が少ない中では使っている方です。

一方、国民一人当たりの使用量で見ると断トツ第1位はカナダです。
カナダは殆どの電源が水力です。湖や川などが豊富であり、人口が少ない割には
電気が安いので使用量が増えるのでしょう。
2位がアメリカ、3位が韓国、4位が日本。
一人当たり電力使用量はこのような順です。

電力の単位はワットです。これは蒸気機関の発展に貢献した人物の名です。
1889年の英国学術協会第2回総会で採用され世界共通の単位として使用されています。
電力の歴史はそう長くなく、つい最近と言っても過言ではありません。

ちなみに日本の電力会社の歴史は明治時代にまで遡ります。
明治時代に東京電燈や品川電燈が開業し鉄道が開通しました。

日本の会社で電力の販売量を見ると圧倒的に多いのが東京電力エナジーパートナーであり、
これは東京電力の子会社です。
日本は電力自由化で争っていますが東京電力は日本の電力の40%程を供給しています。
次いで中部電力、関西電力、東北電力と続きますが圧倒的に東京電力が強いです。
東京ガスなど売込みに来ていますが0.1%程度です。

ではベースロード電源は何が良いのでしょうか。

現状の日本の電源構成は1位はLNG-液化天然ガスの火力で40%、石炭の火力が33%、
石油の火力9%と82%が火力発電で賄われています。
殆どが火力に頼っているのです。
天然ガスは殆どアラスカから輸入しています。
液化天然ガスは油田やガス田から採取されマイナス162℃まで冷却し液化したものを
タンカーで運んで来ます。
それを加熱して電力にしていくのです。

2位が水力で9%、3位は新エネルギー、風力や太陽光やバイオ等でこれが7.6%。徐々に
増えています。
一方で原子力は1.7%。これは原発が殆ど止まっているからです。

環境面から見ると石炭石油天然ガスを使うことには問題があります。
地球の地下で何万年前に作られた動植物の死骸が石油や石炭になる訳ですが、それを燃やす
ことによって二酸化炭素が排出されますから環境破壊になるのです。
特に石炭は良くありません。

クリーンエネルギーには水力もありますが最たるものは原子力です。
しかし原子力はクリーンではありますが多大な金がかかります。
原子力はウランを使用します。
これが厄介なもので使用後もウラン廃棄物として残ります。
これを再生しようとしたのがもんじゅなのですが上手く行きませんでした。
ウランを貯蔵する施設が日本には無いのです。
スウェーデンでは地下500メートルに様々な対策をとった上で保管しています。
青森で実験はしていますがまだ本格的でありません。

福島の原発の燃料デブリが消滅するまで100年かかると言われています。
原子力の問題はウランが多大なる損害を与える可能性があることです。
この対策にかかる費用は莫大ですからトータルで見ると原子力が一番高いとも言えます。

いずれにしても電源を上手く配合出来ないと今回の北海道の様になってしまいます。
北海道は電力の半分を苫東厚真発電所で賄っていましたがここが機能不全になり
北海道全てが停電になってしまいました。
泊原発は現在稼働していません。
北海道には水力発電もありますが殆どが火力発電です。
ベースロード電源としてはこれではまずいのではないでしょうか。

では主要各国はどんな体制で電力を補っているのでしょうか。
カナダは水力が60%、原子力が16%。
アメリカ火力が67%、原子力が20%。
フランスは突出しており原子力が75%、水力が12%。フランスは原子力大国です。
ドイツは火力が60%。これは日本と似ています。しかしドイツは新エネルギー、
つまり太陽光やバイオ等が25%と伸びています。原子力をなくすとしているのです。
中国は火力が77%、水力が12%。
インドも似た様なもので主要各国或いは新興国も火力発電に頼っているのが現状です。

石油は無くならないと言われています。
石油が無くならなければ天然ガスもなくなりません。
また石炭は無尽蔵にあると言われています。
そういった何億年前の資源により今の文明が支えられています。
電気が無ければコンピューターは動きません。
電気が無い文明は有り得ないのです。

しかし電源にはどれにも一長一短あり何が電源として正しいのかは全く分からない
というのが正直なところです。
日本もドイツの様に原子力をなくすのか、フランスの様に原子力を推進するのか。
一概に何が良くて何が悪いか言えないのがこの問題の難しいところです。

ビートたけし氏は原発を全ての都道府県に配置すれば良いという案を示したことがあります。
原発をある地域に押し付けるのでなく全県で分担すれば良いのだという考えです。
彼の真意はさておき、問題を我が事として考えることは大切なことです。

皆様も是非電力についてよく考えて頂きたいと思います。

関税

2018年8月20日 11:35 AM

本日は関税について話したいと思います。

関税とは輸入品に対し通関時-税関を通る際徴収される税です。
関税の第一の目的は財政収入に充てることであり、これを財政関税といいます。
関税はこの財政関税と国内産業の保護を主目的とする保護関税の二つに大別されます。
つまり国家財政を保つことと国内産業を育成することが各国共通した関税への姿勢です。

例えばアメリカは日本からの乗用車に2.5%の関税をかけています。
この関税の分だけアメリカ車が安くなるという理屈です。

日本は全体の輸入品に平均で2.1%の関税をかけています。
韓国は7.4%、中国は4.6%、EUは2.8%。
先進国の中では日本は関税率がかなり低いと言われています。
これは日本が嘗て輸出大国と呼ばれていた頃の面影があるのかと思います。

ところで昨今アメリカと中国が互いの輸入品に対し関税をかけるという泥仕合をしています。
これにより世界的な貿易戦争が勃発しているのが喫緊の課題です。
きっかけはトランプ氏が全ての貿易国に対し鉄及びアルミニウムに対し関税をかけるという
先制攻撃を行ったことです。
実際中国には発動していますし他にも発動されている国もあります。
鉄とアルミは貿易全体の中ではそう大きな比重ではありませんが、トランプ氏は更に自動車に
25%の関税をかけようとしています。これは非常に大きい。
今日本の車にかけられている関税は2.5%ですから10倍です。
これが実現すると世界は滅茶苦茶になります。

関税について分かり易い例を挙げてみましょう。
アフリカにガーナという国があります。
主産業はカカオでカカオの輸出では世界一です。
一方オランダは最大のカカオ輸入国です。
オランダにはチョコレートを使用した商品が多くあります。

もしオランダがカカオの栽培をし、それを保護しようとガーナのカカオに高い関税をかけると
どうなるでしょう。
オランダ内では一気にカカオの価格が高騰し結果的にオランダのチョコレートは高騰します。
自国のカカオ栽培業者は良いかも知れませんが、全体的に見るとオランダのチョコレートの
価格は高騰し売上は落ちるでしょう。

ガーナはカカオ豆に対して一切の関税はかけません。
ガーナはカカオを輸出しないと立ち行かない国です。カカオの価格の安定が優先されます。
これは石油も同じで価格が安定するが故に買う人が増えるのです。
高騰すると輸入が止まってしまいます。

ところで日本で一番関税が高い品目はコンニャク芋でなんと1700%の関税が
かけられています。
コンニャク芋は安価で中国も生産していますが関税1700%では日本に輸出出来ません。
コンニャク芋の最大の生産地は群馬です。
群馬の主産業はコンニャクでそれを保護しているのですが、それが実現しているのは
群馬は4人の総理大臣を輩出しているからだと言われています。

また米の関税は778%です。
米が自由化になったらカリフォルニア米やオーストラリア米にはとても太刀打ち出来ません。
米は日本の主産業ですから保護しているのです。
ゴマも自給率は0.1%。日本産のゴマは大変高価で大半は輸入しています。
ゴマは大変手がかかり儲からないと中国でも転作を進めているようです。

以上の様に自国の産業を保護するのが関税の主目的の一つです。

関税を止めて資本主義・自由主義の名のもとに自由貿易をしてしまえば良いという
意見もあります。しかしこれは絶対に実現しないでしょう。
TPPも揉めに揉めています。各国が自国に有利にしようとしているからです。
二国間自由貿易協定もありますがこれも揉めています。
日本もアメリカと二国間で自由貿易をやろうかという話が出ていますが難しいでしょう。

実際関税率については機密事項は多いし率はころころ変わります。
そうした背景もあり関税問題は大きく取り上げられていますが非常にナーバスな問題です。
どうするのが最良なのか誰にも分かりません。

ただトランプ氏が車に25%の関税をかけたら世界は大混乱します。
今後日本についても自動車産業に対しては皆様にも是非注視して頂きたいと思います。

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