MENU

創業者の言葉

いただきます

2014年06月09日

本日は『いただきます』という言葉について話したいと思います。

『いただきます』とは日本独特の言葉です。
敢えて英語に訳すと『Let’eat』となるでしょうか。

『いただきます』の語源は何でしょうか。
『いただく』は本来は頭上に載せる意味を表した言葉です。
それが神様にお供えしたものを食べる時や位の高い人から物をもらう際に頭上に載せる
ような動作をしたことから『もらう』『食べる』の謙譲語として使われるようになり、
やがて食事を食べる時の挨拶として定着したとされています。

食事の際の『いただきます』には二つの意味があります。
一つは食事に携わってくれた人への感謝。
食材を作ってくれた方、料理をしてくれた方、配膳をしてくれた方等への感謝を表し
ています。

もう一つは食材そのものへの感謝。
肉や魚はもちろん野菜や果物にも命があります。
『それらの命を私の命にさせていただく』という感謝の気持ちです。

では『ごちそうさま』はどうでしょうか。
『ごちそうさま』は漢字で書くと『御馳走様』。
昔は今の様にスーパーも冷蔵庫もなく食材を揃えるのは大変でした。
『馳走』とはもてなすために奔走する様を表しており、やがて『馳走』はもてなすという
意味になりました。
そして奔走して食べ物を集め料理してくれた人への感謝の気持ちを込めて『様』をつけ
『御馳走様でした』と挨拶するようになったとされています。

『いただきます』も『ごちそうさま』も日本独特の文化です。

これに準ずるのが『つまらないものですが』です。
人に物を渡す際の決まり文句としてよく使われます。

新渡戸稲造の名著に『武士道』があります。
その中では贈り物をする際にどうした心情でその品物を渡すかについての日本と欧米の
違いが述べられています。

日本人は『最高の品物』と言ったら相手を侮蔑すると考え品物を卑下します。
『自分で一生懸命選んだ品ですが立派なあなたの前ではつまらないものかもしれません』
という意味で『つまらないものですが』という言葉を使うのです。
一方欧米では『酷いものをあげるのは相手を卑下すること』と考え品物を誉めそやします。

日本人には謙譲の美学があります。
実際欧米風に『こんなに素晴らしいものをあなたにあげます』と言われては嫌味に聞こえ
るでしょう。

この様に色々日本語を辿って行くと日本は基本的にへりくだる文化だという事が分かり
ます。

先般ロータリー倶楽部のミーティングにお坊さんがいらして『いただきます』という
言葉についてお話し頂きました。
そこで改めて私なりに日本の慣習について調べるとこれは美徳だと感じることが多々
ありました。
それは日本独特の文化であり例えば『おもてなし』という言葉も単純に英語には出来
ません。

普段何気なく使っている言葉について考えることは非常に有意義なことだと私は思います。
皆さんも時にはこうしたことに興味を持ち自身の見識を広げることに繋げて頂ければと
思います。

創業者
西川三郎

ジャパニアス株式会社の創業者、西川三郎が送る”創業者語録”
1948年愛媛県生まれ。慶應義塾大学法学部を卒業し、大手生命保険会社に入社。
その後、中堅エンジニアリング会社を経て、1999年にジャパニアス株式会社を創業。