忍耐
本日は忍耐について話したいと思います。
忍耐とは『苦しさ、辛さ、悲しさなどを耐え忍ぶこと』です。
仏教においては様々な苦難や他者からの迫害に耐え忍ぶことを忍辱(にんにく)と いいます。
この忍辱の行を修することを忍辱波羅蜜と言い六波羅蜜の一つに数えられます。
私達が食べているニンニクの語源はここから来たと言われます。
忍耐というのは西洋古典世界の四元徳の一つです。
四元徳とは、一つは思慮、叡智。
二つは正義。
三つは忍耐、勇気。耐え忍ぶことは勇気とも言われます。
四つは節制です。
徳の反対が悪徳。
思慮の逆は愚昧。愚かな事三昧ということです。
正義の逆は無節操。流され易く哲学も無いこと。
忍耐の逆は臆病。
節制の逆は貪欲。何でも自分の好きなようにやって行く『自分さえ良ければ良い』という考えです。
正義と悪があれば中庸があります。
アリストテレスは徳と悪徳の間に中庸があり、人間の最上の状態は中庸において発揮されるとし
『中庸の徳』を説きました。
忍耐は何もしないことに通ずるという考えがあります。
しかし、じっと耐え忍んでいることは何もしていないのではありません。
いつか花咲く為に耐えているのです。
忍耐は辛い時を耐え忍び、それを糧に希望とか愛とか挑戦とか前向きなことをしていく為にするのです。
スポーツマンでも政治家でも企業家でも、自分が上手く行かない時にどういう風に将来への飛躍を考えるか。
目標が見えない時期こそ忍耐が必要です。 将来を思い描くことが出来ない時期をどう過ごすか。
そこを耐え忍べば目標が見えて来ます。
憎悪や怨恨はいけません。 それを乗り越え自分が思い描くように近付けて行くのです。
皆様もそういう時期はあるでしょうが、人間は生きていれば良い事はあります。
生きている限り手立てはあります。希望はあるのです。
やると言ったことはやる。
それが人生だと私は思います。


ジャパニアス株式会社の創業者、西川三郎が送る”創業者語録”
1948年愛媛県生まれ。慶應義塾大学法学部を卒業し、大手生命保険会社に入社。
その後、中堅エンジニアリング会社を経て、1999年にジャパニアス株式会社を創業。