フロントエンドエンジニアになりたい人、必見!必要なスキルや勉強方法まとめ
フロントエンドエンジニアは主にHTML・CSS・JavaScriptといったプログラミング言語を使い、Webブラウザで処理するコードを開発するITエンジニアです。Web系エンジニアのキャリアパスについて考える中で、フロントエンドエンジニアへの転職を検討している方もいるのではないでしょうか。 フロントエンドエンジニアの必須スキルやスキルを伸ばす方法、将来性やキャリアパスを知ることで、転職を具体的に検討できます。資格を取得したり書籍から学んだりして、市場価値の高い人材を目指しましょう。そこでこの記事では、フロントエンドエンジニアに必要なスキルや勉強方法を紹介します。
この記事の目次
フロントエンドエンジニアに欠かせないスキル3選
フロントエンドエンジニアにとって最も基礎的なスキルは「HTML5」「CSS3」「JavaScript」という3つの言語を扱えることです。ただし、ゼロからコーディングすることは多くありません。開発環境に合ったライブラリやフレームワークの知識やスキルも必須です。ここでは、フロントエンドエンジニアに必要なスキルを3つ紹介します。
1.HTML5やCSS3の知識
WebページはHTMLによって文書の見出し・改行・段落といった論理構造を記述し、CSSによって要素の大きさ・余白・フォントといったスタイルを定義します。それぞれの言語の最新バージョンである「HTML5」と「CSS3」は、フロントエンドエンジニアの必須スキルです。
WebブラウザがHTMLやCSSを解釈することで、HTML文書はWebページとして表示されます。ただし、ユーザーが利用するWebブラウザの種類やバージョンはさまざまです。古いWebブラウザはHTML5やCSS3の仕様に対応していないケースもあるため、旧バージョンのHTML4やCSS2の知識やスキルが求められる開発現場もあります。
2.JavaScriptの知識
HTMLはマークアップ言語、CSSはスタイルシート言語と呼ばれ、主にWebページの構造やスタイルを定義するための言語です。Webページに動的コンテンツや双方向的な処理を実装するには、JavaScriptによるプログラミングを要します。
JavaScriptによるコーディングスキルはフロントエンドエンジニアにとって必須です。開発現場によっては、jQueryやReactといったJavaScriptライブラリ、AngularJSやVue.jsといったJavaScriptフレームワークの知識やスキルも求められます。
3.デザインフレームワークの知識
HTMLやCSSを使ってゼロからWebページやWebアプリケーションをコーディングすることもありますが、開発現場によってはデザインフレームワークを使用します。例えば、CSSフレームワークとして有名な「Bulma」やHTML・CSSに加えJavaScriptプログラムのテンプレートも含む「Bootstrap」です。
デザイン済みのテンプレートを活用することで、コーディングの手間を抑えてスピーディーにWebページを開発できます。求人によってはデザインフレームワークの知識やスキルが必須です。
さらに持っていると役立つ!市場価値を上げるスキルとは?
フロントエンドエンジニアにとってHTML・CSS・JavaScriptは必須スキルで、フレームワークやライブラリの知識やスキルも求められます。さらに、市場価値を高めるためのスキルを知ることでキャリアップに役立ちます。ここでは、フロントエンドエンジニアが習得したいスキルを5つ紹介します。
UI/UX設計の知識
WebページにはHTMLやCSSによって定義する表示の仕方があります。例えば、ボタンやメニューといった使用方法や操作方法に関わる機能です。一方、システムの表示・操作・入出力に関する要素を「UI(ユーザーインターフェース)」と呼びます。
UIの見やすさや使いやすさ、システムを利用した際の感じ方や体験全てを指す概念が「UX(ユーザーエクスペリエンス)」です。WebページやWebサービスが企業にもたらす利益はUI/UXに大きく左右されるため、UI/UX設計ができる人材のニーズは高まっています。
CMS構築の知識
「CMS(コンテンツマネジメントシステム)」は、Webサイト全体のレイアウトやスタイルをあらかじめ統一し、専用の管理ページで直感的にWebページを作成できるツールの総称です。
Webページの編集時にHTMLやCSSの知識が必要ないため、個人がブログツールとして使う他、企業のWebサイト運営にも広く利用されています。CMSの代表例はWordPressやMovable Typeです。CMSベースのWebサイト開発を請け負うケースは多く、CMS構築の知識やスキルがあると重宝されます。
サーバーサイド言語の知識
CMSはPHPやPerlといったサーバーサイド言語で構築されているケースが多く、利用するデータはMySQLをはじめとするDBMS(データベース管理システム)で一元管理します。PHPやPerlの知識があれば、既存のCMSのカスタマイズに対応できる他、ゼロから独自性のあるCMSの構築が可能です。
PHPはWebアプリケーション開発に特化した言語で、ECサイトやSNSも開発できます。Perlは古くからWebアプリケーション開発に使われてきた言語です。いずれもサーバーと連携したWebアプリケーション開発に強く、習得すれば仕事の幅が広がります。
SEOの知識
日本国内でインターネットを利用する際は、GoogleやYahoo!でキーワード検索をするのが一般的です。GoogleもYahoo!もGoogleのロボット型検索エンジンを利用しており、同じ検索アルゴリズムで検索結果リストの上位に表示するWebページを決定しています。
特定のWebページを検索結果リストの上位に表示するために、Webサイトの構成やコンテンツ内容を調整するのが「SEO(検索エンジン最適化)」です。SEOはコンテンツが生む利益を大きく左右するため、SEOに関する知識やスキルを持っていると役に立ちます。
マネジメントの知識
WebサイトやWebサービスの開発プロジェクトは、非常に小規模ではない限り、チームで進めるのが一般的です。キャリアスタート時はチームリーダーに指示を受ける立場でも、経験を積めば自身がチームリーダーになることも考えられます。
チームリーダーに必要なのはマネジメントスキルです。WebディレクターやWebデザイナーとやり取りして、開発チームのメンバーを適材適所に配置し、どのような手順で進めるかマネジメントする能力が求められます。キャリアアップのためには、チームやスケジュールのマネジメントに関する知識を習得し、スキルを磨きましょう。
フロントエンドエンジニアへの転職を成功させる勉強方法
フロントエンドエンジニアが持っていると役立つスキルには、UI/UX設計やCMS構築が挙げられます。しかし、最初に習得する必要があるのはHTMLやCSS、JavaScriptです。ここでは、言語を習得するための勉強方法について解説します。
独学で勉強する
フロントエンドエンジニアに最低限必要なスキルは、HTMLやCSS、JavaScriptによるコーディングスキルです。言語の特徴や文法を理解し、実際にコーディングすることで習得できます。
特定の言語を扱う書籍や学習サイトは豊富で、独学による習得も可能です。書籍や学習サイトは、言語の特徴や文法を体系的に学べるもの以外にも、練習問題を解く実践形式のものがあります。資格取得を目指しながら、資格勉強の中でコーディングスキルを習得するのも有効です。
プログラミングスクールに通う
独学はコストを抑えられることや時間を調整しやすいことがメリットですが、分からないことを質問できるメンターや先生がいません。コーディングは軽微なミスでもエラーが発生します。エラーの原因が解明できないことでモチベーションを維持できず、挫折しやすいのがデメリットです。
挫折せずにコーディングスキルを習得したいのであれば、プログラミングスクールに通うことをおすすめします。通学制とオンライン制があり、どちらもプロのITエンジニアに質問できるのが大きな利点です。独学より高コストですが、短期集中で専門知識を学べます。
フロントエンドエンジニアに資格は必要なのか
フロントエンドエンジニアになるには少なくともHTML・CSS・JavaScriptのスキルが必須です。これらの言語は比較的容易で、独学でも習得できます。では、フロントエンドエンジニアに資格は求められるのでしょうか。ここでは、資格の必要性やおすすめの資格について解説します。
フロントエンドエンジニアになるために資格は必須ではない
企業が求職者に求めるスキルセットはありますが、フロントエンドエンジニアになるための必須資格はありません。開発現場で求められる知識やスキル、資質が重視されるため、資格の有無は問題にされないのが一般的です。
ただし、Web開発未経験の方がフロントエンドエンジニアになるには、実務経験以外で知識やスキルをアピールしなければなりません。Web開発関連の資格を取得すれば、専門知識があることの証明になる上、資格勉強の中でコーディングスキルも身に付きます。未経験から転職するのであれば、スキルを証明できる資格取得がおすすめです。
フロントエンドエンジニアを目指すのに役立つ資格
フロントエンドエンジニアを目指すのに役立つ資格として、「HTML5プロフェッショナル認定試験」と「CIW JavaScript Specialist」がおすすめです。
HTML5プロフェッショナル認定試験は、HTML5・CSS3・JavaScriptの知識やスキルを持ち、マルチデバイス対応のコンテンツ制作ができることを証明できます。
CIW JavaScript Specialistは、JavaScriptによるコンテンツ制作スキルやライブラリ・フレームワーク・APIの知識を証明できる資格です。試験は英語で実施するため、英語力もアピールできます。
スキルアップ!フロントエンドエンジニアにおすすめの本
フロントエンドエンジニアの必須スキルや習得したいスキルは本でも学べます。しかし、非常に数が多いため、何を選べばよいか迷うかもしれません。ここでは、フロントエンドエンジニアにおすすめの本を、言語のレシピ集からプロ目線のノウハウ本まで紹介します。
JavaScript コードレシピ集
2019年1月25日発売「JavaScript コードレシピ集」は、Web制作の現場で使われる定番テクニックからプロフェッショナルな技まで、実践的な278のコードレシピをまとめた本です。
基本文法や文字・数値・データの取り扱い、Webブラウザ・HTML要素の操作やユーザーアクションといった目的別でレシピを整理しています。初心者から中級者エンジニアまで役立つJavaScriptのテクニックが学べます。
HTML5 & CSS3 デザインレシピ集
2017年2月22日発売「HTML5 & CSS3 デザインレシピ集」は、実際に制作現場で使われている300のデザインレシピを紹介している本です。
テキスト・リスト・リンクといった基本からレスポンシブWebデザインまで、テーマ別にレシピをまとめています。図版を多用した分かりやすい内容で、辞典のようにも使えるため、初心者におすすめです。フロントエンドエンジニア以外にも、Webデザイナーへのキャリアチェンジでも活用できます。
Web制作者のためのCSS設計の教科書 モダンWeb開発に欠かせない「修正しやすいCSS」の設計手法
2014年7月24日発売の本書は、「予測しやすい」「保守しやすい」「再利用しやすい」「拡張しやすい」CSSを書くためのプロの考え方を徹底解説した本です。
CSSで定義するスタイルは、ひとつのWebサイトで統一することや更新作業まで検討して設定することを要します。「書いて終わり」のCSSではなく、「リリース後も修正しやすい」CSSを書くコツが学べる本です。
フロントエンドエンジニアの教科書
2012年12月22日発売「フロントエンドエンジニアの教科書」は、最適なWebサイト制作に必要な知識の学び方やjQueryによるコーディング、問題解決の技法が学べる本です。
HTML・CSS・JavaScriptによるコーディングをすでに習得している方向けの本で、各種API・CMS・レスポンシブWebデザインといった現場で求められるフロントエンドエンジニアに必要な「プラスアルファのノウハウ」が習得できます。
フロントエンドエンジニアのための現在とこれからの必須知識
2016年1月18日発売「フロントエンドエンジニアのための現在とこれからの必須知識」は、フロントエンドを1年~2年経験した方を対象に、現在必要な情報と今後役立つ情報をまとめた本です。
Webブラウザ・エディタ・ライブラリの最新状況や開発支援ツールのメリット、流行のUIやGitの操作といったフロントエンドエンジニアが知っておきたいさまざまなトピックを網羅的に学べます。
フロントエンドエンジニアを目指すべき理由って?
Web系エンジニアには複数の職種があります。中でも、フロントエンドのコーディングやUI/UX設計を担当するのがフロントエンドエンジニアです。数あるWeb系エンジニアの中で、フロントエンドエンジニアを選ぶメリットには何があるのでしょうか。ここでは、フロントエンドエンジニアを目指すべき理由を3つ紹介します。
最新の技術に触れ、学べる
Web制作の分野はトレンドの移り変わりが早く、新しい技術が続々と登場します。例えば、JavaScriptのライブラリやCSSのデザインフレームワークといった言語関係のトレンド、UI/UX設計やWebデザインのトレンドです。
最近可能になった技術の例として、変形・回転・オーバーラップを利用したレイアウトや洗練された3Dグラフィックス、ダークモードやスクロールスナップが挙げられます。AIを用いたプログラムも活用が進んでおり、常に最新の技術を学べるのがメリットです。
未経験からでも参入できる
フロントエンドエンジニアに最低限必要なのは、HTML・CSS・JavaScriptの知識やスキルです。これら3つの言語によるコーディングスキルさえあれば、未経験でもこなせる案件は豊富にあります。
PHPやPerlといったサーバーサイド言語と比較して習得の難易度が低く、サーバーサイドエンジニアよりも参入障壁が低いのもフロントエンドエンジニアの特徴です。最低限の準備期間でフロントエンドエンジニアになり、実務の中でスキルを伸ばすことでキャリアアップが目指せます。
自分の個性をアピールできる
Webデザイナーによるデザインを技術的に実現するという業務フローが一般的ですが、最近はWebデザインもできるフロントエンドエンジニアの求人が増えています。
Webデザインのトレンドは技術的な進歩と共に変化しており、「技術を理解しているからこそデザインできる」というケースが増えている状況です。Webデザイナーのようなデザインスキルがあれば、クリエイターとして自分の個性が発揮できます。
将来性はある?フロントエンドエンジニアのキャリアパス
フロントエンドエンジニアはWebデザイナーの職域を兼ねる開発現場やサーバーサイドの開発に関わるケースもあります。経験できる領域の広さは所属する企業によって異なりますが、Web制作全般に関われる可能性があることは強みです。フロントエンドエンジニアとして経験を積み、どのようなキャリアパスが想定できるかについて解説します。
職種を変えずに転職
フロントエンドエンジニアという職種は変えずに、より高待遇の企業へ転職するのが最も一般的なキャリアパスです。Web制作の現場は基本的に実力主義で、スキルや実績を高く評価する企業であれば、大幅な年収アップが期待できます。
ただし、キャリア採用の転職は実務経験が重視されることに注意しましょう。KPI(重要業績評価指標)やKGI(重要目標達成指標)の達成・提案・改善実績、UI/UX設計やチームマネジメントといった実績を積むことが大切です。
サーバーサイドエンジニアへの転職
WebサイトやWebサービスの開発は、Webブラウザを表示・操作するフロントエンドとサーバーのデータを処理するサーバーサイドに分かれます。サーバーサイドの開発を担当するのがサーバーサイドエンジニアです。
Webアプリケーション開発においては両者の境界線が明確ではない企業もあり、フロントエンドも扱えるサーバーサイドエンジニアを求めているケースがあります。Ruby・PHP・Java・Pythonといった言語やデータベース管理システム、SQLの知識やスキルを習得すれば、サーバーサイドエンジニアへの転職が可能です。
Webデザイナーへの転職
Webデザイナーはデザインツールを使ってWebサイトのビジュアルデザインや画像素材を作成したり、UIをデザインしたりする職種です。JavaScriptによる実装はフロントエンドエンジニアの職域ですが、HTMLやCSSによるコーディングはWebデザイナーが担当するケースもあります。
Webデザイナーにはデザインスキルの他、ビットマップ画像編集ツールPhotoshopやベクターイメージ編集ツールIllustratorのスキルが必須です。最近はUIデザインツールのAdobe XDやFigmaのニーズも高まっています。各種デザインツールの知識を身に付ければ、Webデザイナーに転職できるでしょう。
エンジニアとしてキャリアアップを目指すならジャパニアス!
ジャパニアスはAI・IoT・クラウドをはじめとした先端テクノロジー事業により、日本のエンジニアリング業界を支え続けています。先端テクノロジーが進む昨今、ジャパニアスでは「AI」と「クラウド」を新たな事業の軸として確立させ、さらなる事業の拡大・発展を目指しています。
Web系システム開発事業も重視しており、Web系エンジニアとしての活躍の場も拡大中です。また、全国各地に拠点があり、希望の勤務地で就業できるのも強みです。エンジニアとして転職やキャリアアップを考えている方は、ジャパニアスの中途採用枠にご応募ください。
まとめ
フロントエンドエンジニアはHTML・CSS・JavaScriptの知識やスキルを習得することで、実務経験がない方でも転職できます。さらに、CMS構築・UI/UX設計・サーバーサイド言語・チームマネジメントといったスキルがあれば高収入が期待できるため、幅広いジャンルでスキルアップを心掛けましょう。
ジャパニアスはWeb系システム開発事業を営んでおり、エンジニアが活躍できる場は多彩です。Web系エンジニアとしての転職やキャリアアップを目指している方は、ジャパニアスの中途採用枠にご応募ください。